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アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』ネタバレ感想!ファンタジー演出と実写感のマッチと主題歌が良い!

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こんばんは、いちあきです。

本日(8/18)公開の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』早速観てきました。早く観たかったので、16日の段階で朝の「8:10~」の回を予約し、今日は7時に起きて観てきました。

会社やめても現時点では健康的な生活です笑

肝心の内容ですが、見たとおりジュブナイル物です。

昨年流行った『君の名は。』と同系統の作品です

少し前ならアニメ版の『時をかける少女』にも近いかもしれません。

個人的に一言で言うと、

「SF要素強め、中学生版の時をかける少女」というところでしょうか。

更にこの『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は元々が実写ドラマです。

(後に映画化もされていますが、最初はドラマです)

「実写ドラマ→劇場アニメ化」は初だそうです!

また、制作があのシャフト(魔法少女まどか☆マギカや化物語など)ということで、いわゆるシャフト的演出も盛りだくさんでした。むしろ途中で「あれ?これ化物語?」と思うくらいでした笑

評価としては「十分に良かった!」と言えます。

気になっている方は1度観に行っても損は無いと思います。

話の内容は正直薄いところがありますが、演出と作画がバツグンです。

『君の名は。』と比較されがちになりそうですが、勝負している所が違うなと感じました。

そのあたりの感想や考察、小ネタを含めて【ネタバレ感想】をしていきますね。

アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』あらすじ

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夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんななか、典道が思いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あのとき俺が…」なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?

引用:映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

公式サイトのあらすじですが、実は厳密には時系列が違っています。

ですが、ポイントがわかりやすくて良いあらすじですね。

端的に言うと、「典道がなずなとかけおちをするために一日を繰り返す」という話です。

正直話の内容自体にギミックはそれほどないと思っています。

キャラクター紹介

キャラクターは公式サイトを確認してください。

主要キャラクターは以下の3人です。

  • 及川なずな(cv.広瀬すず)
  • 島田典道(cv.菅田将暉)
  • 安雲祐介(cv.宮野真守)

アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』ネタバレあらすじ

記憶を辿るのでやや異なる所があると思いますが、ネタバレあらすじをお伝えします。

これを読んだら基本的なストーリーはわかるように記述しますね。

起:プール勝負となずなとの約束

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典道と友人の祐介が担当したプール当番で、2人は何かをかけて勝負することに。

そこに水泳部のなずなが現れ「私が勝ったら何でも言うことを聞くこと」と言い勝負に参加する。典道は順調に泳ぎを見せるが前を進むなずなに気を取られ、ターンに失敗し、なずなと祐介に負ける。なずなは先に勝った方を今日実施される花火大会に誘おうと決意してたらしく、やや不本意そうな顔で祐介を誘う。

典道と祐介が教室に戻ると、クラスメイトが「打ち上げ花火横からみたら平らなのか」議論をしていた。その真相を確かめるべく、クラスメイトと典道と祐介は花火が横から見える茂下灯台に花火を見に行くことに。

祐介はなずなの事が好きで、一緒に花火を見に行く約束していたはずだが、いざそういう状況になると気恥ずかしくなったのか、約束をすっぽかそうとクラスメイト達との花火を見に行くため典道の家に転がり込む。

祐介は「花火が平らなんてありえない。そんな世界あるわけがない」と言う。

クラスメイトとの待ち合わせ時間になり、出発しようとしたところで祐介が典道の足の怪我に気がつく。祐介の実家は病院なのでそこで診てもらうように提案する。

併せて、祐介は典道に「もし、なずなが居たら行けなくなったと伝えてくれ」と伝える。

典道は病院に行くと大きなトランクを抱えたなずなが祐介を待っていた。

祐介が来ないことを伝えると、やや自暴自棄に去っていく。

典道が追いかけて、問いただす。なずなは自分の母親が再婚することになり、引っ越すのが嫌で家出をしようとしていることを理解する。

なずなは去ろうと曲がり角を曲がったところで、母親に見つかり連れ戻されてしまう。

「典道くん、助けて!」なずなは叫ぶが典道は動けない。

我に帰って、追いかけたところになずなはもういなかった。

「もしも、俺が勝負に勝っていたら…」

悔しさから、なずなが今朝拾ったという不思議に綺麗な玉を投げつける。

すると、いつの間にかプールで勝負する時点に巻き戻っていた。

承:もしもの世界① プール勝負に勝った世界

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巻き戻ったプール勝負では典道が祐介に勝ち、なずなに花火大会に誘われる。

誘った時の顔は祐介のときの不本意そうな顔でなく、嬉しそうな顔。

教室に戻ると、クラスメイトが再び「打ち上げ花火横からみたら平らなのか」議論をしていた。完全に同じ1日を繰り返している。

典道はその場の流れに沿って、クラスメイトと花火を見に行く約束をする。

そして自室に帰ると、また祐介が転がり込んでくる。

約束の時間に訪れるであろうなずなに断りを入れる練習をするが、唐突のなずなの出現に驚く。

祐介に見つからまいと、なずなを急いで自転車の後ろに乗せ、町を下る。

特に意味もなく無我夢中で向かった先は駅だった。

駅でなずなは典道に「かけおち、しよ」と提案する。

東京へ向かう電車が向かってくるが、状況が飲み込めない典道は何も言えなかった。

なずなは13歳だが、東京に出ても16歳で通してなんとかなると思っているようで、駅のトイレでメイクアップし典道を驚かせる。

その時、なずなの母親と再婚相手の父が駅に乗り込み再びなずなを連れ帰ろうとする。

再び呆然とする典道だったが、瞬間過去の記憶が頭によぎり、父親に飛びかかる。

しかし、父親に殴り返されなにもできず、なずなは連れ戻されてしまう。

失意のまま、祐介達と合流した典道は予定通り一緒に灯台へ向かう。

横から見た花火の景色は「平べった」かった。

まるで空を覆うように傘上に広がる花火。典道はこの世界がおかしいことに気がつく。

手元には、不思議に綺麗な玉が。

典道は「もしも、俺がなずなと電車に乗れたら」と願い、投げつける。

転:もしもの世界② 電車に一緒に乗れた世界

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戻った先は電車が来る直前。

再びなずなの母親と父親があらわれる。今度は父親のパンチを華麗に避け、なずなと共に電車に飛び込む。

飛び込んだ電車の中で、なずなは両親のことこれからのことを典道に話す。

そのとき、電車に乗っているところを踏切を待っていた祐介や車で追いかけてきたなずなの母親達に見つかってしまう。

次の駅まで彼らは追いかけてくる。一旦、駅から出て灯台へ逃げるように向かう。

そして灯台を登った先で2人は花火を見るが、それは普通じゃ考えられないような形をしていた。

そこに祐介が現れ、勢い余って典道となずなを灯台から突き落としてしまう。

落下する中で、典道は「もしも、なずなと一緒にいられたら」と願う。

結:もしもの世界③ なずなと一緒にいられる世界

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戻った先は電車の中。

響き渡る踏切の音に気が付き、典道はなずなを押し倒して隠れる。

祐介や母親たちにバレることなく電車は進む。

そのとき電車の進路が切り替えられ、電車は水上を走っていた。

典道はこの状況が綺麗な玉のせいだと説明する。一緒にいられることについても。

一瞬信じなかったなずなだが「典道くんがそう言うなら信じるよ私は」と言った。

電車が止まり、そこは最初に電車に乗った駅だった。

電車を降りて世界はいくつもねじ曲がったかのように歪んでいた。

「もしも、元の世界に戻して欲しいと典道くんが望んだらどうなるのかな」となずなが言う。

典道は元に戻ると考えるが、戻った世界になずながいないことを察して「嫌だ」と思う。

なずなは「ねえ?泳ぎたくない?」と言い、海岸の外れに向かい海に飛び込む。

慌てて岸辺まで追いかける典道。

そのとき、手元から無くなっていた綺麗な玉が酔っぱらいの花火師によって打ち上げられた。

打ち上げられた玉は空でみるみる内に膨れ上がり、空を覆うほどのダイヤモンドのようになり砕けた。

砕けたかけらにはこの世界だけじゃない、他の「もしも」の世界が映し出されていた。

この世界が元に戻ろうとしていることを察した典道はなずなを追いかけて海に飛び込む。

海の中で別れを惜しむ典道になずなが近づき唇を重ねます。

唇を離すとなずなは「次に会えるのはどんな世界かな、楽しみだね」と言い、浜辺へ向かって泳いでいく。

典道はその後姿をずっと見つめていた。

アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」感想

見所はいくつかあるのですが、一番は「映像の美しさ」です。

映像制作がシャフトだからこそできる映像演出が素晴らしかったですね。

なずなが持っていた綺麗な玉(もしも玉)は日常に不釣り合いなくらいキラキラしています。

その不自然さがいかにも「これから時を戻してくれそう」と感じさせてくれますね。

あとは最初に灯台で見た花火の演出が好きです。

伏線として「平べったい花火なんてありえない」と言わせておいて、「花火が平べったい世界→異常な世界」と気づかせる演出は個人的にハマりました

他にもシャフト推しで申し訳ないのですが、なずなが途中からガハラさんこと戦場ヶ原さんにしか見えない不具合は修正してください!

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検索したら、同じこと思った人が多くて笑った。

これから個人的見所をお伝えしますね。

見所その①:映像がめちゃくちゃ綺麗

最初にお伝えしたように映像がめちゃくちゃ綺麗でした。

これは予告編を見てもらえば、雰囲気がわかると思います。

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はファンタジー描写が多いです。

原作のドラマに対して、ファンタジー演出を増やすことで差別化しているんですかね。

電車内での「瑠璃色の地球」とファンタジー演出

電車のシーン中になずながこれから東京でどうしていくかを語るのですが、そのときに「アイドルも良いかも」と言い、歌いだします。急に歌うよ~

歌う曲は松田聖子さんの「瑠璃色の地球」です。

つまり広瀬すずさんが「瑠璃色の地球」をカバーしたということになります。

それはともかく、この「瑠璃色の地球」を歌っている時のファンタジー演出が可愛らしかったです。

なずなはお姫様のように純白のドレスに身を包み、典道はあまり似合わない王子様風の格好になり、馬車で駆け抜けていく。

なんともいえないチープさがまた可愛らしさを増していましたね

もしも玉が打ち上げられた際の演出がめちゃくちゃ綺麗

最後にもしも玉(タイムリープするアイテム)が打ち上げられ、肥大化しガラスのように割れる演出があるのですが、ここがめちゃくちゃ綺麗でした。

散らばった欠片1つ1つに「もしも」の世界が描かれており、世界の成り立ちがわかる重要シーンも兼ねていたことが印象に残っています。

で、ここまで読んで気がつく人もいるかもしれません。

おそらくこれはタイムリープではなく「シュタインズ・ゲート」や「ひぐらしのなく頃に」といった作品と似たような設定だと感じました。

時間自体が巻き戻っているのでなく、いくつもの世界が存在していて観測しているのは1つだけの世界ということですね。

このあたりはまた別の話なので、これくらいにしておきます。

見所その②:各キャラクターが良い意味でこじらせている

登場人物はそれほど多くないのですが、どのキャラクターも濃いです。

一人ひとり語るだけでめちゃくちゃ時間を使いそうなくらい魅力的でした。

「及川なずな」はミステリアスなのに少女っぽいところが可愛い

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なずなが中学生1年なのは恐ろしい話です。

18歳でもいけそうな大人な雰囲気を出しています。

これは広瀬すずさんの演技が良かったということでしょうか…

でも、母親がそうだからと「かけおち」にこだわったり、ロマンチックな部分があるのは年頃の女の子という感じがして好感が持てました!

ミステリアスなのに、少女のあどけなさがあるキャラクターは魅力的です。

「島田典道」は小学生あがりの中学生感が良かった

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主人公の典道は元気な中学生!という感じでした。

序盤は自分に素直になれず、人の機微がわからない年相応の中学生でした。

ですが、話が進むにつれ、なずなに対してどういう気持ちを抱いているか、どうしたいのか素直に出していけるところは「成長したなぁ…」なんて思いました笑

「安雲祐介」はこじらせた中学生感が最高だった

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友人の祐介は完全に宮野真守でした。

祐介はもう本当にこじらせた中学生という感じが微笑ましかったです。

好きな女の子に告白されて、花火を見に行く約束をしたのに恥ずかしいからと何も言わず裏切ろうとするのが中学生感丸出しでほんと好きです。

自分は裏切ろうとするのに、典道がなずなと一緒にいたら全力で嫉妬するのもポイント高いですね。あげくの果てに事故とはいえ灯台から突き落としますからね…

思春期らしさが一番出ていたキャラでした。 残念イケメン。

見所その③:非現実的なのにどこか現実を感じさせる物語

一言で言うと、「内容が生々しい」というところです。

元々の原作が実写ドラマということもあり、そちらは比較的現実的な演出です。

(実はまだ観れていないのですが…)

それを今回、劇場アニメに落としてきているわけです。

最初の「もしも」まではかなり原作ドラマに忠実に作られているそうです。

例えば、最初に母親に捕まるシーンは構図が実写と同じになっています。

パンフレットの25Pに比較絵があるのでぜひ買って見てください。

このように元々が実写のため、内容もリアルです。

「母親が3回も再婚しているから、私もかけおちする!」

最近のアニメだと少なそうな設定じゃないですか?

『君の名は。』より以前の新海誠監督ならありそうですけどね。

たとえば『君の名は。』は舞台こそ現実の日本でSF設定ですが、どことなくアニメ感があると思います。

この『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は逆に実写感を感じられると思います。

これから劇場に向かわれる方は、その違いを意識して見てみると面白いかもしれません。

主題歌はDAOKO×米津玄師の『打上花火』

主題歌はDAOKOと米津玄師の『打上花火』です!

DAOKOさんの刹那的な声と米津玄師の退廃的な曲がマッチしています。

作品の雰囲気が捉えられているので、何度聞いても飽きません。

1番のAメロとBメロはDAOKO、2番のAメロBメロは米津玄師と歌い分けた上で、サビは同時に歌うというスタイルです。耳馴染みがよいので、ついついリピートしてしまいます。

僕だけで何回再生したかわかりません…が、全体ではすでに800万回を超えています。

⇒ Amazonで『打上花火』のCDを確認する

感想まとめ

僕的には十分満足できる映画でした。

90分という短い時間なのに、それを感じさせない充実感がありました。

【良かった点】

  • 映像が綺麗!
  • キャラクターが中学生らしくて良い!
  • どことなく実写を感じさせる物語

【悪かった点】

  • 物語の展開は少し物足りない
  • なずながガハラさんに見える

目立つ悪さは無かったと思っています。

良くも悪くも大きな特徴は無い映画でした。

『君の名は。』とかと比べられると厳しいかもしれませんね。

ただ、なにかしら引っかかった方は観に行って損は無い映画です。

まだ見ていない方も劇場の大きなスクリーンで観てください!

「実写→アニメ」はうまくいくのに「アニメ→実写」はなかなか難しい。

『東京喰種』は個人的に成功だと思っていますけどね!

こちらの映画感想記事もどうぞ

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